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藤田和日郎先生のマンガ「邪眼は月輪に飛ぶ」を読みました!
藤田和日郎先生、
大好きな漫画家さんです。
…とは言っても、読むようになったのはつい最近でして💦スミマセン
代表作「うしおととら」の頃は小学生でしたが、
「少年サンデー」を読んでいませんで…m(__)m
高校生の時に、授業中にマンガを回し読み(良い子はしてはいけませんよ~)してた時に
「うしとら」回ってきたのですが・・・「絵が無理!」とあきらめて
「天は赤い河のほとり」読んでしまってた私。
ゴメンナサイ。
読むようになったきっかけは数年前に「うしおととら」アニメ化したものを視聴してからです。
原作全てをアニメにし切れなかったというので、読み始めました。
そこから、藤田先生の他の作品も読むようになったので
今回は「邪眼は月輪に飛ぶ」」のご紹介!
読み応えがありました!!
「邪眼は月輪に飛ぶ」のあらすじ
東京湾で座礁した米軍の空母から、一羽の鳥が逃げた。
空母の中はまさに地獄。一人残らず死んでしまっていた。
逃げ出した鳥は、東京上空を飛び回り、おびただしい数の死者を出す。
日本政府も自衛隊を出すが、全員鳥に見られ犠牲になってしまった。
その鳥とは、その眼で見られた者は全て死んでしまうという
一羽の恐ろしいフクロウ「ミネルヴァ」だった。
かつてそのフクロウを一度は撃ち落としたマタギの鵜平は
米軍の要請を受け、娘の輪と共に再びフクロウに挑む!
「邪眼は月輪に飛ぶ」ミネルヴァを攻略するには?
見られるだけで死んでしまう鳥…攻略法を考える!
見られただけで死んでしまう鳥、あなたならどうする?・・・
マタギの鵜平が主人公であるので、彼がどうにかするんだろう・・・とは思いつつも
どうやって勝負するのか・・・全く決着シーンが思い浮かびません!
見られたらダメなんだから、隠れて攻撃すればいいじゃん!
➡狙撃する際に顔出した時点でOUT
じゃあ、鳥がいる地点を爆撃するしかない!!
➡鳥が移動したらOUT
邪眼と瞳術どちらか勝つのか勝負、または破幻の瞳で対抗する!
それでも困ったら、薬師寺天膳も参戦!(甲賀忍法帖より)
➡花れんしか満足しない、スーパーマンガ対戦
などなど・・・好き勝手に対策を考えた私でしたが、いい案が思い浮かびません。
これはもう、やっつけるのではなく
宇宙などに送ってしまうか、密閉空間に閉じ込めて眠らせて、地下深くに保存か
そういう終わり方なのでは?と思うしかなかったです。
それでさえも、見られたらダメですから難しいですよねぇ。
ちなみにフクロウは「幸運・知恵」のシンボル
ギリシャ神話では女神アテナ(知恵の神)の象徴だったので、童話やアニメなどで
フクロウさんが「物知り」や「博士」が多いのはこういう背景があるようです。
縁起がいい!としてシンボルマークやグッズもたくさん出ていますね。(幸運を運んでくれるそうですよ)
一方、東洋では…
「親を食べて成長する【不孝鳥】」として縁起が良くないとされていたのですが
実際にフクロウにこういう習慣はないそうで、どうしてこうなったのかわかりません。
もすかすると夜行性のもの=縁起が良くないということだったのかも。
昔は今よりももっと「夜」が暗かったですから
きっと「闇」に動くものへの恐怖が強かったんだと思う。
それがたとえ「猫」とか「蛇」とかでも。
今では、「幸運を運ぶ」と言われている鳥:フクロウ
奇しくも女神アテナの名前「ミネルヴァ」と名付けられたフクロウが、人に死をもたらす物語。
時代や場所で「正」か「邪」かが違うなんて
結構人間も適当なのかなと思ったりしないでもないです。
フクロウも何もしてないのにかわいそうに~。
「邪眼は月輪に飛ぶ」ストーリー感想
物語は、一度ミネルヴァと対峙し、もう少しで仕留める!というところまで行ったマタギの鵜平と
その娘の拝み屋さん(巫女のようなもの)輪を中心に進みます。
2人の関係は最悪で、娘はとある理由で父を恨み続けています。
最後は分かり合えるのですが、
この人間関係の「一度絡んだらほどけない辛さ」の描写が秀逸で、読んでて辛かったです。
「お父さん」ってそういうものなんだろうけど、
いつでも子供を守りたくて、格好良くありたいものだろうから
自分の想いを言わないから、わからないんだよね。
そんな親子関係の泥沼に絡んでくるのが、米軍関係者ですが
お疲れさまです、としか言いようがない!
よく鵜平さん見つけましたよねぇ~。
頭脳派(元優秀なパイロットさんですが)のケビンと現場経験豊富な軍人マイケルのキャラクターも良かった。
(映画観てるみたいでしたね)
一番印象に残るのは、フクロウの「ミネルヴァ」です。
悲しいフクロウ「ミネルヴァ」対峙する人も動物も何もない鳥
東京を・・・壊滅に追いやる、物語の「悪役」であるフクロウの「ミネルヴァ」ですが
最後まで読むと悲しくてなりません。
どうやって生まれたのかは描かれておらず、
「突然現れた」と中でも言われているだけの謎のフクロウなのですが
おそらく…生まれつきの「邪眼」なのだとしたなら・・・
きっと自分を産んだ母すら亡くし、兄弟も亡くし、仲間もおらず
他の動物すら皆、彼の前に立つものはなかったのでしょう。
孤独だったのでしょうね…そう思うと、行動の数々も
「滅ぼしてやろう」と意思を持ってやったのかさえ、疑問に思えてきます。
もちろん人類滅亡の危機なのですから、どうにかしなければいけない鳥ですが
「悲しい」
そう思ってしまいました。
藤田先生の漫画は、「悪役」にも人生の背景や「心」があるのだということを
いつも描いている気がします。
それが「人間」でも「人でないもの」でも、喜びも悲しみもある。
「いいなぁ」という羨望もあるんですよね。
そんな「グレーな感情」を毎回見事な手腕で魅せてくださいます。
最後に 物語の結末はマンガでどうぞ!
親子はこのフクロウにどうやって挑むのか・・・
物語の結末は、どうぞ「マンガ」でお楽しみください。

藤田先生のマンガ「からくりサーカス」がアニメ化ということで…
紹介記事を書きました☆
よろしかったらお立ち寄りくださいませ(*^▽^*)